オタク的な音楽の考察・・・なんとなく続いていますが・・・
今日は、最近の音楽技術の向上(クラシック編①)です。
我々の子供の頃には音楽レッスンを受けるなんてのは一部のお金持ちのお話で、一般の子供たちはせいぜいブラスバンドや合唱をやるか、もしくは近所のにぃちゃんに教えてもらうしか方法がなかったのですが、我々の少し下の世代は、普通にピアノを習っていたり、ギターを習っていたりして、うらやましい話だなぁ。と思います。
そして何より断然 情報量が多い!!
ラジオ、学校の授業や音楽喫茶→CDレンタルやビデオ・LD→インターネット・レンタルDVD と言うように音楽情報の入りやすさは格段に上がりました。(もちろんダンスについても同じで、実際に観る→ビデオを観る→ネットで見る と言うように簡単になってきています。)
ただそれでも実際に習ってみないとわからない事もあるのですが、見ただけではわからないところを教えるコーチが増えたぶん、格段に技術は昔より上がっています。
海外コンクールを目指すのも当たり前になり、いろいろ研究もされていますよね。
で、そんな中でも今日は
カストラートの話。
「ん?今はもうカストラートって居ないんじゃないの?」って思ったあなた。あなたも僕と同じ「オタク」です。
ソプラノやメゾソプラノの男の子を去勢してしまうのは、今では倫理上あり得ない事なのですが、昔は教会では女性は声を出してはいけなかったので、バロック時代のアリアはほとんど少年合唱団や男声合唱団、カストラートの為の楽曲だったのです。
最初は偶発的な事故やホルモン異常でたまたま声変わりしなかった人が居た。と言うところから始まったのでしょうが、その男とも女とも取れない妖艶な容姿や声と、広い音域、声量で他の声楽家を圧倒したのだろうと思われます。
次第にその数は増やされる訳ですが、衛生面も悪い時代ですから大人になるのは難しかったりもしたんでしょう。しかし、当時は自分の息子をカストラートにしたがった親は多いようです。そこにはいろんな思惑がある訳ですが…その辺は妄想してください^^;
で今、なぜまたカストラートなのか?
実は、声学の技術向上により声帯の使い方が研究され、普通の男の人でも高音域を出すことが出来るようになってきているのです。
(個人的にはカストラート独特の容姿も見てみたいとも思います…性差については人それぞれ意見が食い違うものなのでなるべく議論しないようにしているのですが、僕は、先天的な場合でも、後天的に偶発的なものでも、男でも女でもない性もあってもいいと思います。他人に強いられたのじゃなければ。そして本人はそれどころじゃない複雑な思いなのでしょうが。)
カストラート…現代においては色んな可能性を模索する課題となっているようですね。